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【愛媛の住宅建築と坪単価】工務店の価格相場と条件、全国相場との比較

愛媛県で注文住宅を建てるときの坪単価の相場はどの程度でしょうか。また、全国平均と比較した場合は割安になっているのでしょうか。気になる坪単価の最新情報をご紹介します。

目次

愛媛県の西条市・新居浜市・今治市・松山市で注文住宅を建てるときの坪単価

坪単価とは、「建物価格 ÷ 延床面積」

まず、坪単価とは何か、確認しておきましょう。
坪単価とは、住宅の面積1坪あたりにかかる費用のことで、以下の計算式となります。

坪単価 = 建物価格 ÷ 延床面積(平米の場合は×3.3)

建物価格は建物の総額です。延床面積は2階建であれば1階と2階の面積を合計したもので、吹き抜け・バルコニー・ロフトなどは面積に含まれません。
戸建住宅の床面積を計算するときの境界線は通常、壁などの中心線が基準となります。これを「壁芯」といいます。ですから延床面積よりも実際に居住する室内の面積は少し狭くなります。

気をつけたいのは、ハウスメーカーなどが表記している「坪単価」には明確な定義がないという点です。建築費の実際の総額には上下水道や電気・屋外設備などの「付帯工事」も含まれます。しかし低料金をアピールしたい施工会社は建物本体の工事費のみを延床面積で割って、できるだけ低コストであるようにアピールします。
したがって、建てたい家の延床面積にハウスメーカーなどに提示された“坪単価”を乗じた金額より、付帯工事費などが加算された実際の住宅取得費用は高くなるということを覚えておきましょう。

愛媛県内の注文住宅の平均坪単価は、試算によると81.6万円(2017年)

住宅金融支援機構の「フラット35利用者調査」のなかに、実際に注文住宅を建てた人の、住宅面積と建設費のデータが都道府県別に公表されています。この数字から坪単価を計算してみたのが以下の表です。

注文住宅の坪単価(1坪あたりの建設費)

 

住宅面積(㎡) 建設費(万円) 坪単価
全国 128.166 3354 86.4
四国 122.65 3097 83.3
徳島 123.694 3127 83.4
香川 125.346 3188 83.9
愛媛 122.627 3034 81.6
高知 117.894 2995 83.8

フラット35利用者調査(2017)より算出

実際にはフラット35を利用せずに住宅を取得する人もたくさんいますから、上記はひとつの参考数値として考えてください。また、前述したように通常「坪単価」には付帯工事費などを含みませんが、上記の「建設費」は借入の対象となる費用の総額ですから付帯工事も含まれます。したがって、工務店・メーカーが提示する「坪単価」よりも割高な数値となっています。
(付帯工事費は総額の約20%といわれているので、この比率で考えると、上で計算した坪単価の80%、愛媛県なら81.7万円×0.8=65.4万円くらいが一般的な意味での坪単価の目安となります。)

試算によると愛媛県の坪単価は81.6万円という結果でした。全国平均の86.4万円よりもやや割安です。しかし、全国平均には東京や大阪など大都市圏が含まれるので、坪単価が割高になるのは当然です。
そこで今度は四国4県を比較してみると、興味深い数字になりました。徳島・香川・高知はいずれも83万円台なのに対して、愛媛県だけは81万円台となっています。「四国のなかで愛媛県はやや坪単価が割安」ということがいえるかもしれません。

西条市・新居浜市・今治市・松山市の坪単価を比較するとどうなのか?ということが気になる方もいると思いますが、同サイトには残念ながら各市別のデータはありませんでした。しかし四市では坪単価はほぼ同程度と思われます。西条市・新居浜市・今治市・松山市とその周辺地域については、全域を対象エリアとする工務店が多いからです。

全国平均・都市部・地方を比較すると、坪単価の差は意外と小さい

大都市がある都道府県との比較

住宅面積 建設費 坪単価
全国 128.166 3354 86.4
四国 122.65 3097 83.3
東京 126.615 3934.7 102.6
大阪 128.125 3513.4 90.5
愛知 132.697 3576.7 88.9
福岡 129.531 3297.9 84
愛媛 122.627 3034 81.6

フラット35利用者調査(2017)より算出

坪単価の全国平均を押し上げている都市部の数字も確認しておきます。全国で最も坪単価が高いのは東京都の102.6万円で、全国平均よりも15万円以上高くなっています。しかし、大阪・愛知・福岡などの数字は、全国平均の86.4万円と比較してもそれほど大きな差がありません。

東京都で坪単価が高い理由としては人件費が高いことが挙げられますが、それ以外に、土地の制約によるところも大きいと考えられます。
ここで知っておきたいのが、
「坪単価は、延床面積が小さいほど割高になる」
という点です。

20坪の家と50坪の家を比較すると、キッチンやトイレなどの設備にかかる費用にはあまり差がありません。家全体の設計費・施工管理費も同程度です。このため、20坪の家のほうが坪あたりの単価は高くなります。
また、家の形によっても坪単価が違ってきます。もっとも坪単価が安いのは正方形に近いシンプルな箱形の家で、逆に「細長い」「凹凸がある」ような家は延べ床面積の割に外壁面が広いので割高になります。

このことを踏まえて改めて都市部の建設費をみてみましょう。
東京や大阪などでは坪単価が高い狭小住宅の割合が多いし、土地に余裕がある地方ではシンプルな箱形の家で坪単価を抑えることもできるでしょう。また、地方では地価が安い分、限られた予算を建設費に充当することができるので、都市部よりも建物の品質にお金をかけることができるという側面もあります。

こうした個別の事情を考慮すると、全く同じ仕様の家を建てる場合、坪単価の相場は全国であまり差がないといえるでしょう。
持ち家を検討するとき、なんとなく「都市部は高く地方は安い」というイメージがありますが、都市と地方で大きく差があるのは土地価格のみであり、建物の建設費の差は意外と小さいということがわかります。

近年、住宅建築費は値上がり中

先ほどと同じ「フラット35利用者調査」の過去のデータより、2007年度の坪単価の全国平均を計算すると、約69.5万円です。この10年で25%近くとかなりの値上がりをしていることがわかります。実は近年、住宅だけでなく建築費全般が高騰を続けています。2008年のリーマン・ショックで少し値下がりしましたが、その後は2011年の東日本大震災の復興需要の急増があり、続いて東京オリンピックの建設ラッシュなどが重なって、人件費・建設資材費などが高騰し続けているからです。

それなら、「建築費がもう少し安いときに家を建てたい」と思う人もいるかもしれません。しかし、建築費が値上がりしている背景には慢性的な人手不足などがあり、「2020年以降も建築費は下がらないのでは」との予測も出ています。また、住宅の購入費用の総額を決める大きな要素である「金利」は近年も低い水準にあり、現在は住宅ローンを借入れるには有利な状況が続いていますが、この先金利が上昇に転じるかもしれません。

このように予測できない諸条件が複数あるので、「家を買うならいついつがいい」という判断はなかなかできません。結局、自分と家族が住むための住宅については、資金計画や家族の成長など、自分のタイミングを最優先させることが一番大切といえるでしょう。

工務店・ハウスメーカー・設計事務所などの分類と、それぞれの価格相場

注文住宅を建てるときに依頼する会社は種類も規模も、多種多様です。大きく分けて「工務店」「ハウスメーカー」「設計事務所」などがあります。それぞれの特徴について知っておきましょう。

「工務店」「ハウスメーカー」「設計事務所」のなかで、どれを選ぶ?

個人が注文住宅を依頼する会社は大きく分けて次の3つです。

  1. 工務店
  2. ハウスメーカー
  3. 設計事務所

工務店とは建物の工事を請負う会社のことで、規模は大小さまざま

工務店は建物工事を請負う事業者の総称で、1人でやっている会社から全国展開している大企業まで含まれますが、工務店という呼び名を使うときは、地元密着で家づくりを請負う中小の事業者を指す場合が多いです。工務店の中でも規模が大きく、年間30棟以上の実績があるところを「ビルダー」と呼んで区別する場合もあります。
工務店の坪単価:40万円~

工務店に依頼するメリット

  • 広告宣伝費がなく、職人に直接依頼するので坪単価が割安
  • 地元のネットワークのなかで仕事をするので安心感がある
  • 仕様や設計など、細かい希望を相談しやすい
  • 住み始めたあとも相談しやすい

工務店に依頼するデメリット

  • 信頼できる会社かどうか、見極めが難しい
  • 最新のデザインや設備の提案ができない会社もある

全国に名前が知られたハウスメーカーは「最新技術」「高品質」が魅力

テレビコマーシャルなどで名前が知られた、全国で家づくりを展開する会社をハウスメーカーといいます。住宅展示場で見学できるのもほとんどがハウスメーカーです。「××シリーズ」のような住宅ブランドを規格化し、全国に供給する建材を工場生産することで安定した高品質の住宅を提供します。
ハウスメーカーの坪単価:60万円~

ハウスメーカーに依頼するメリット

  • モデルルームで見たものと同じようなイメージ通りの家ができる
  • 品質・工事技術に信頼感がある
  • 最新技術と流行のデザインを取り入れている
  • アフターフォロー、保証制度が整備されている
  • 住宅ローンの申請がスムーズ

ハウスメーカーに依頼するデメリット

  • 営業経費をかけて高品質な住宅を提供しているので、坪単価が割高
  • ハウスメーカーが提案するプランでは個別の希望が反映されにくく、反映する場合はかなり高額になる

ゼロから自由にこだわりの家を造りたいなら設計事務所

設計事務所では建築士に直接依頼して、まず住宅の設計を依頼します。施工部門を持っている設計事務所と提携工務店で工事する事務所とがあります。「設計料」として総工費の10~15%の料金が発生しますが、これは工務店やハウスメーカーに依頼する場合よりはかなり高額となります。こだわりのイメージを実現したい場合などにはデザインを重視して設計事務所に依頼します。
設計事務所に依頼した場合の坪単価:70万円~

設計事務所に依頼するメリット

  • 自分だけのこだわりの家づくりを実現できる
  • 狭小地や変形地など、特定の土地に合わせたプランを相談できる

設計事務所に依頼するデメリット

  • 正規の設計費が発生するので、坪単価が割高
  • プランが決定しても、実際の工事費用がどれ位になるか見えにくい
  • ローン申請や諸手続きなど、自分でやらなくてはならないことが多い

以上のようにそれぞれの特徴とメリット・デメリットがあります。
しかし言うまでもなく、工務店・ハウスメーカー・設計事務所のどこに依頼するとしても、個別の会社選びが最も重要です。ハウスメーカーの場合なら規格住宅なのでどの営業所で依頼しても安心かと思うとそうでもなく、担当者によってプランも価格も全く違ってくるという例もあるようです。
実際に依頼先を選ぶときは、「住宅展示場に行く」「複数の会社の資料を取り寄せる」などの方法で比較検討して、2~3社に絞り込んだら相見積もりをとって最終的に判断していく、という流れになります。

坪単価と建物総額は何で決まる? 予算オーバーを避けるため知っておきたいこと

住宅はとても大きな買い物で、かつ、価格があらかじめ見えにくい商品でもあります。
当初に「見積り」で購入を決めても、家が完成した「引渡し」の段階までに様々な上乗せ料金が発生して、予算を大きくオーバーしてしまった、というのはよくきく話です。
建物総額とそれを延床面積で割った坪単価をできるだけ抑えて、当初予算内で収めるには、費用がかさむ原因をよく理解して、うまく対策することが大切です。

建物価格を抑える7つのコツとは?

1 プラン作成段階で、予算を少なめに伝える

プランを提案してもらう段階で、建物予算を2000万円と伝えれば工務店はその金額目いっぱいの範囲内でできるだけ見栄えのいいプランを提示します。いざ具体化しようとすると、最終的な支払額はその金額を下回ることは決してなく、一方現場で微調整があった場合などに追加料金が発生することはしばしばです。家づくりの予算は少し余裕を残して、プランニングの段階では少なめに伝えたほうが安心です。

2 延床面積を小さくする

土地の広さに余裕があり、リビングや個室を用意して…とプランを積み上げていくと、延べ床面積はどうしても大きくなります。しかし広すぎる家は維持コストもかかりますから、よく考えて大きくし過ぎない工夫をしましょう。

3 最も低コストになる設計は、凹凸ができるだけ少ない家

建物図面の1階床部分は正方形に近い形で、2階を造る場合は1階の上に同じ床面積の2階を乗せる「総二階建て」に近いプランにします。上から見ても横から見ても凹凸が少ないシンプルなデザインの家が最も低コストです。

4 間取りや屋根の形も、極力シンプルに

個室を設けずに1つの大きな部屋を仕切って使用するスタイルにしたり、扉や仕切りを減らしたり、屋根は切妻にするというように、家の内外のデザインをシンプルにするとコストが抑えられます。家の中の見通しがよく、後々で家族の成長に合わせたリフォームがしやすいというメリットもあります。

5 建材・水回りなどの既製品のグレードを抑える

耐震構造など安全にかかわる部分でコストを抑えることはできませんが、外装・内装の資材、洗面台やキッチンなどの設備では選択肢が多く、費用を抑えることも可能です。トイレや洗面所を2か所ではなく1か所にすればかなりのコストカットになります。

6 作り付け棚よりもウォークインクローゼット、パントリーを採用する

クローゼットや棚などを個別に製作するときは家具職人に依頼して別料金になることもあります。簡単な間仕切りだけで済むウォークインクローゼットやオープン収納のパントリーなら費用が安くなります。

7 予算について柔軟に相談ができ、かつ確かな実績が確認できる地元の工務店を選ぶ

前述したように、全国規模のハウスメーカーは品質に信頼感があるもののかなり割高です。一方地元の工務店は、それよりは割安です。しかし、低料金の見積もりを出してくれたとしても、安心して任せられるのか自分で見極める必要があります。
ある程度の実績がある工務店は、展示場のモデルハウスに代わる手段として、実際の施主に許可をとって「工事見学会」「住宅見学会」などを実施していることがあります。こうした機会をうまく利用して、工務店の実績を確かめることができます。自分と相性のいい工務店を選べば、希望をかなえる家を納得できる価格で実現できる可能性が高くなります。

以上のように、いくつかのポイントに気をつけることで、建物価格と坪単価は大きく違ってきます。自分が建てたい注文住宅の予算とプランを明確にした上で、慎重に依頼する会社を選び、上手に家づくりを進めていってください。