良い家を安く建てよう~

鎌田紀彦教授 (Q1.0住宅デザイン論より)
最近の若い人たちはデザインや空間にも関心が高く、いわゆる格好良い住宅が求められています。
このような若い人たちに、私はぜひQ1.0住宅を建ててほしいと思っています。
高断熱・高気密住宅がある程度普及し、暖かくて快適な住宅をつくることはそれほど難しいことでは
なくなりました。
(これからが大事)しかしその多くは、国の省エネ基準レベル程度の住宅が多く、快適な全室暖房をすると意外に暖房費がかかります。
その暖房費を半分以下で済ませて、快適性がさらに向上するQ1.0住宅は、これからの住宅ローンの負担を少しでも下げ、将来のエネルギー価格の上昇にも適応できます。
また、災害時にエネルギーインフラがストップしても寒い思いをしなくても済みます。しかい、Q1.0住宅の建設には一般の高断熱住宅に比べてどうしてもコストが高くなる。このジレンマがあるのです。

現在でも深刻な問題となる、職人さんの減少に対する対応はもはや避けて通ることができない。この高性能住宅の建設は、技術+知力を合わせもつ職人さん達の存在が不可欠となる。
それと同時に、合理的な仕組みの構築もさらに必要とし、多様な能力を保持した工務店の出現が期待される。