木の温もりが子どもたちを育む、さくら保育園新園舎

木の温もりが子どもたちを育む、さくら保育園新園舎

さくら保育園(西条市)
新築平屋建園舎

使用者 園児、職員約100名
延床面積 597.6㎡
工法 木造軸組在来工法
設計監理 後藤建築設計室
工期 6ヶ月

増築する園舎の施工会社を競争入札で川下建設に決定

西条市のさくら保育園は園児100名近くをあずかる大型の保育園です。2018年4月より新制度の「認定こども園」を開園することにともない、園舎の増築を決定。園では先生方の意見も取り入れつつ、保育園者の実績が多い後藤建築設計室にプランニングを依頼。園の名前にちなんでサクラ材を使用するほか、建物の全体に自然素材をふんだんに使った温かい雰囲気の建物プランを作成しました。

施工会社は競争入札で決定することとなりました。4社が参加した競争入札の結果、最も低い金額を提示し、地元での実績や評判のある川下建設を落札しました。

工期厳守でかつ、責任の重い工事を滞りなく完了

競争入札時の条件のひとつは工期の厳守。2018年4月の認定こども園開園に確実に間に合わせる必要がありました。子どもたちが安心・安全に過ごせるよう、化学物質を含まない材料を選定し、滑ったり転んだりしにくい床材仕上げ、角部分のR加工など細部まで配慮しつつ、急ピッチで工事を進行。無事に2018年3月、施主様に引き渡されました。

現在使用中の園舎の隣で行われる建物工事は、普段以上に安全面に配慮して進行しました。園によると、地鎮祭には園児たちも参加。その後も新園舎が少しずつ建ち上がっていくのを子どもたちは楽しみに見守っていたということで、工事期間も園児たちにとって教育的効果のある、他ではできない貴重な体験になったようです。

一見園舎には見えない、本物志向の美しい建物が完成

保育園園舎というとパステルカラーを使ったりカジュアルな雰囲気を演出していたりする建物も多いですが、完成したさくら保育園園舎は一見すると子ども向けの建物には見えません。少し離れたところから見ると木材と白壁が引き締まった印象のシャープなデザイン、近づいてみると随所に自然素材が使われていて温かみが感じられます。さらに室内に入ると美しいサクラ材を張った床をはじめ愛媛県産木材など、全体にふんだんに木材が使われてとても癒される居心地の良さです。こんな素晴らしい建物で子どもに幼少期を過ごさせたいと、多くの親御さんたちが思うに違いありません。
建物自体が上質な本物志向で仕上げられている一方、トイレスペースは子どもたちが楽しくトイレに行きたくなるかわいらしいデザインです。


旧園舎と新園舎はウッドデッキで連結されました。このデッキはオープンエアですが雨風を避けられるエリアもあり、今はボルダリング遊具などが設置されて子どもたちの遊び場になっているそうです。




新園舎は保護者にも大変好評とのこと。子どもたちが楽しく心豊かに、そして思い切り元気よく活動することができる園舎が、末永く子どもたちの成長を見守っていくことでしょう。